
今回は、ITパスポート試験の合格体験記をお話しするよ

それは嬉しい!ちょうど受験しようと思っていたら助かります。
ITパスポート試験とは?
ITパスポート(略してiパス)、ITの利用者として基礎的な知識を保有しているかどうかを証明する、情報処理技術者試験の一試験区分で国家資格です。
令和4年度の総受験者数は約24万人という、規模の大きい資格試験になります。

iパスは、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。
ITパスポート試験の公式HPより
CBT方式の実施で取り組みやすく
多くの情報処理技術者試験は年に2回の集合試験ですが、「ITパスポート試験」はCBT方式で実施されていて、いろんな会場、いろんな日時から、各人が自由に選んで受験することができます。
もし、不合格になっても、最短で翌日から再挑戦することが可能です。もう、半年間待つなんてことは不要になりました。
他の情報処理技術者試験と仕組み等が異なる為、また、受験者数も相当数いると思われるので、ITパスポート試験専用のWebサイトがあり、試験の申込みから結果の確認まですべてそのサイトで行います。
受験するためにひと手間かかりますが、これもIT利用者として試されていると思って取り組みましょう。
ITパスポートの試験概要
詳細は公式HPでご確認頂くとして、ここでは最低必要限の内容を纏めてみました。
試験内容
試験時間 | 120分 |
試験日・試験地 | CBT方式のため、各地で随時実施しています ※試験開催状況一覧 |
出題数・形式 | 100問(四択問題) |
出題分野 | ストラテジ系(経営全般) 35問 マネジメント系(IT管理) 20問 テクノロジ系(IT技術) 45問 |
合格基準 | 総合 600点以上/1,000点 分野別 300点以上/1,000点 |
合格率 | 社会人 約50~60% 学生 約40%以下 |
受験料 | 7,500円(税込) |
合格率は受験者数の約半分。
合格基準は60%。分野別の足切りが30%、この辺が重要ポイント。
決して、簡単な、片手間で受かるような試験では無いことが分かりますね。
出題範囲
出題範囲は大きく3分野に分かれていて、さらに大分類・中分類とに分かれています。
経営者的な思考、IT管理者的な思考、IT利用者の思考と、異なる立場で必要となる知識を網羅する必要があるため、人によって得意分野、不得意分野が出てきそうです。

テクノロジ系が45問/100問と、出題の約半分を占めますが、ストラテジ系とマネジメント系の問題もある程度解けるようにならないと合格は遠のきますね。
これで合格!ITパスポートの勉強方法
参考書は一冊に絞る(2冊目買うなら・・・)
ITパスポートに限らず検定を受験するなら、まずやることは「自分に合った参考書」を購入することです。

ITパスポート試験のように、受験者数が何十万もいるなら市場も大きく、参考書は複数冊出ていると思います。その中から、自分が見やすいな、読みやすいなと思ったものを購入しましょう。
自分は、その昔マイクロソフトのMCP試験の時から、お世話になった「EXAM PRESS」シリーズに絶大なる信頼を置いているので、迷わずコチラを購入しました。
結論、この本にして正解でした。
他の参考書よりページ数は少ないながら要領よくまとまっています。
この参考書を読んだ回数は全体で2回。苦手な分野は5回以上です。
このような感じで、読む場所によって読む回数は変わってくるのが当然です。分かっている分野を何回も読むのは時間の無駄なのですぐにやめましょうね。
得意な分野は読む回数を減らし、その分、苦手な分野に時間を振り分けましょう!
そして、もし2冊目を買う場合は、ITパスポートの試験範囲と少し被っている別のIT資格の参考書を買いましょう。
同じ内容でも書き方が変わってくることもありますし、何より、合格してから直ぐに次の目標(別の検定に合格)ができて、合格の余韻に浸ることなく、前に着き進めますよ。(スパルタですが)
という訳で、2冊目でおススメなのは「基本情報処理技術者」の参考書です。

問題集を繰り返し解く
資格試験で一番重要なのは、ズバリ「過去問対策」になります。
参考書だけ読んで、それだけで受験したら、ほぼ間違いなく落ちてしまうでしょう。
試験時間の120分間で、問題を解くだけじゃなく、出題方式に適用するのは至難の業。試験前に対策が出来ることはしておきましょう。
検定試験に合格するために、一番大切なのは「過去問対策」
このEXAMシリーズの参考書は、Webサイト上に過去問題集がたくさん掲載されています。(参考書を購入しないと見ることができません)本番の試験ではかなり難しい問題も出題されますので、Webサイトに掲載しているような比較的簡単な過去問題は、ほぼ満点取れるような状態にまで取り組みましょう。
そして、間違ったところは参考書で復習。ついでにその周辺も復習。といった感じで効率的に。
合格の自信がつかなくても、試験日を確定して追い込む
これから書くことは精神論になりますが、人間って余裕があると怠ける生き物。
と言うわけで、夏休みが終わって宿題に追われる学生のような状態に、自ら追い込みましょう。
CBT方式では三か月先までの予約(試験日)を取ることが出来ます。
参考書を一通り読んで、試験の全体像が分かって来たタイミングで、1か月~半月先に申し込みしましょう。そうして、あとは毎日泣きながら過去問題を解いて、参考書で分からない箇所を復習。
ただそれを、試験日までひたすら繰り返していきましょう。
IT関係のニュース記事にも目を通す(できれば)
これは必須ではありませんが、試験勉強の合間とか、隙間時間になるべくITに関係するニュースを見ておきましょう。ということ。
ITパスポートの試験では、最近の用語に関する問題がチラホラ見受けられます。
これは参考書に載っておらず、時事問題的な出題です。
問題自体は、知ってるか知らないかを聞いているので、簡単なのですが。。。
ITパスポート試験当日の雰囲気
試験会場はいろいろ

CBT試験って初めてだから緊張するわ

少しでも緊張を無くすために、試験当日の流れを見てみよう
私は鎌倉市民なので、試験開催場所は神奈川県内で探しました。
その結果、実施していた場所は下記の通りです。
・厚木市
・川崎市幸区(JR川崎駅)
・平塚市
・横浜市中区(JR関内駅)
・横浜市神奈川区(JR横浜駅)
・横須賀市
今回は、交通の便が良い横浜市神奈川区を選択。
会場は自動的に「株式会社ウィル 横浜駅きた東口試験会場」となりました。

初めて行く場所なので、集合時間よりも少し前に。たまに、たどり着けなかったりしますから・・。
試験会場のビルに入ると、下記のような案内板が置いてありました。

CBT試験は、原則何も持ち込めない
CBT試験を受験したことがある人は分かると思いますが、試験部屋には基本的に何も持ち込めません。
試験はパソコンなので筆記用具とかも不要。腕時計もNG。荷物は鍵付きロッカーに仕舞います。
ハンカチとかティッシュも無地だったり、カバーを外したりという念の入れようです。
会場で持ち込んでいることがバレたら、不正行為で一発アウトなので気を付けましょう。
受付では、同じ時間帯に受験する人がドンドン集まってきます。
※パソコンの試験なので、全員がITパスポート試験の人たちではありません。証券外務員や情報処理技術者試験など、他の試験科目を受ける人もいます。
試験開始時間のちょっと前になったら、監視カメラの付いたパソコンが並んだ部屋に入って行き、自分の席に着席して、開始時間を待ちます。
CBT試験、初めは緊張するかと思いますが、何回も受けたら慣れてきますよ。
【試験開始】パソコンを前に2時間の持久戦
試験の開始時間が来たら、PC画面上の「試験開始」ボタンが押せるようになります。
慌てずに、ボタンを押す前に深呼吸するのが自分のルーティンです。
画面上には、今どの分野(ストラテジとか)の出題かは表示されています。
出題は全くのランダムです。
合格率が約50%のITパスポートは難しい問題が散らばっています。そして100問という問題数は解いても解いても終わってくれません。
結局、120分フルに時間を使い切り、試験終了後の疲労はなかなかのものでした・・・。
【試験終了】有無も言わさず、結果が即表示
CBT試験の良い所でもあり、冷たい所でもあるのが、試験終了時に即結果が分かること。
試験時間を使い切るか試験終了ボタンを押すとITパスポート試験が終わり、パソコンの内部で得点を計算し、あっと言う間に最終得点が画面に表示されます。
表示されるのは、総合の点数と分野別の点数です。つまり4種類の獲得点数ですね。
ちなみに採点結果のみで合格・不合格とは表示されません。
でも、合格基準(総合)が60%、分野別の足切り点数が30%ですから、表示された合計点からは推測できます。

今回は無事に総合点数が600点を超えてましたし足切りも無しで、無事合格の点数表示を拝むことができました。これで点数が低かったら、疲労度は2倍になってたでしょうね・・・(汗)
試験問題については漏洩できませんので、少し感想(ポイント)を書きたいと思います。
【ポイント】試験を受けて感じたこと
計算・アルゴリズム問題は後回し
問題数は100問と多いですが、時間配分さえ間違えなければ大丈夫です。
時間をかけてじっくり回答したい、計算・アルゴリズム問題は、チェックを付けて後回し。
解答に時間が掛からない単純文章の4択問題を先に解いてから、じっくりあせらず考えるのが正解です。
時間が足りなくなる理由は、焦りで冷静さを失い頭が回らなくなる(時間を浪費する)ため。
残りの問題が多いうちに、時間をかけてアルゴリズム問題を解こうとすると、残り時間が気になって集中できませんからね。
簡単な問題は絶対落としてはいけない
ITパスポートの勉強で何回も読んだ参考書ですが、それだけで合格ラインまでは届くような内容になっていると思いますが、満点を取れるまでの内容は書かれていません。
つまり、何が言いたいかと言うと、参考書に載っているような簡単な問題を落としたら絶対だめ。ということです。
参考書に載っていることを完璧に回答してやっと合格ラインに乗ると考えましょう。
そこからは、参考書に載っていない、また、初めて聞いたようなIT用語など、いかに難しい問題を何問拾えるか。です。拾うほど、凡ミスをカバーして合格の確実度がUPしていきます。
だから常にアンテナを張って情報を得ようとしている人は強いですし、学生よりも社会人の合格率が高くなるのはそういうところからかもしれませんね。
合格発表と合格証書の送付
正式な合格発表は受験年月の翌月中旬
ITパスポートの公式HPには合格発表について詳しく書かれています。
CBT方式なので、いろんな会場でほぼ毎日のように試験が行われていると思われますが、それを月単位でまとめて処理をしているようです。
受験年月 | 合格発表日 | 合格証書発送日 | 官報公示日 |
令和5年7月 | 8月15日 | 9月12日 | 9月12日 |
令和5年8月 | 9月14日 | 10月13日 | 10月13日 |
試験終了後にPC画面に表示された点数はあくまで結果。
正確な合格発表は試験の翌月という訳ですね。合格発表日になれば、受験年月にリンクが張られて合格者受験番号のページに行けますのでそれで確認しましょう。
合格証書の発送は、受験年月の二か月後
一か月前に正式な合格が判明してから、さらに一か月。
国家試験らしい立派なA4サイズの合格証書が届きます。
封筒に入って「簡易書留」で来るのでビックリです。普通郵便じゃないんですね・・・。

封筒の中に入っているのは、説明書き、合格証書、厚いボール紙の3枚。
とシンプル構成です。
この時の経済産業大臣は西村大臣ですね。

ということで、無事にITパスポート一連の行事が終了しました。
次回は、基本情報処理技術者試験で合格報告が出来るように頑張ります!

コメント